ステージチャンプ champ_jpg.jpg (17726 バイト) 厩舎 美浦・矢野 進
リアルシャダイ 馬主 吉岡秀人→吉田和子
ダイナアクトレス 生産者 社台ファーム
母父 ノーザンテースト 誕生日 平成2年5月17日生
<前編> <後編> <競走成績>

ステージチャンプとの出会い〜弥生賞〜

私が、ステージチャンプに対して認識が生まれたのは弥生賞から。弥生賞で、勝ったウイニングチケットの3着になってから初めてステージチャンプという馬がいるのを認識した。なんだ「ステージチャンプって?」と馬柱を見ると母はダイナアクトレスと書いてあった。母ダイナアクトレスは当時の1600mのJRAレコードホルダーという認識しかなかった。その後ダイナアクトレスについて色々と調べてステージチャンプに注目するようになったのを覚えている。

良血開花か?〜スプリングステークス〜

その後チャンプは太りやすい体質であると言う理由と皐月賞は優先出走権があるが日本ダービーの出走権はなく、ここで賞金加算をしておこうという目論見からでスプリングステークスに出走してきた。

まだ1勝馬ながら、前走の弥生賞3着の実績と良血馬の素質開花が注目され1番人気に支持された。レースは、雨になって軟らかい馬場が影響したのか、まったく見せ場もなく6着に敗れてしまった。

クラシック第1弾〜皐月賞〜

スプリングステークスで6着に敗れたチャンプの次走は皐月賞。人気は弥生賞で圧倒的な力を見せたウイニングチケット。3歳時から安定した成績を残しているビワハヤヒデ。武豊騎手騎乗のナリタタイシンがちょっと上位2頭から離れた3番人気。チャンプは6番人気という成績からみればかなりの高評価な支持を集めた。

私は、チャンプのことは気にせずナリタタイシンから馬券を買っていた。レースは直線ビワハヤヒデとウイニングチケットの争いと思われた所に外からナリタタイシンが豪快に差しきり勝ちを演じた。チャンプは直線で伸びようとしたところでガレオンに進路を塞がれる不利を被り(加害馬ガレオンはチャンプの進路妨害をしたために降着処分)、勝ったナリタタイシンから4馬身差の7着に敗れた。

晴れ舞台日本ダービーへ向けて〜青葉賞〜

皐月賞で不利を被りながら勝ったナリタタイシンから差のない7着に健闘したものチャンプは1勝馬。ダービートライアルで上位に入って優先出走権を取らなければ日本ダービーに出走する事は出来ない。そんな中で出走してきたのは、青葉賞(当時はオープン特別で2着までに優先出走権)。ファンも皐月賞の不利が無ければ上位に来れたはずと考えたのかもしくは母ダイナアクトレスがジャパンカップで3着に好走した舞台で期待をかけたのかチャンプは1番人気に支持された。

レースでのチャンプは強かったというかしぶとかった。直線に入ると先行していた1枠の2頭をかわし、早々と先頭に立つと、懸命に迫ってくるラリーキャップの追撃を抑えて見事に1着となった。これで晴れて日本ダービーに出走出来るようになった。

栄光の日本ダービー

この年の日本ダービーは区切りの60回を迎えていた。人気は、皐月賞は先行してのびなくて4着に敗れたが、弥生賞のレース振りが強烈だったのと、鞍上の柴田政人騎手悲願のダービー制覇を期待してなのかウイニングチケットが1番人気に支持されていた。2番人気は皐月賞2着で岡部騎手のビワハヤヒデ。3番人気には、皐月賞を豪快に差しきり勝ちをした武豊騎手のナリタタイシンが支持され、BWN3強の争いと目されていた。チャンプは7番人気だった。

私は単純に前走2400mの青葉賞を勝っているのと、母ダイナアクトレスがJCで3着に入ったからという理由でチャンプからビワハヤヒデとナリタタイシンへ買っていた。

しかし今から思うとこの日本ダービーの出走馬は凄かった。後の秋の天皇賞馬のサクラチトセオーや、オークス馬シャダイアイバーを母に持つガレオン。シンザン−ミホシンザンと続くシンザン系の継承者マイシンザン。たったキャリア2戦で皐月賞を3着したシクレノンシェリフ等まさに百花繚乱で、魅力あるダービーとなった。

レースは4コーナーでインをついて抜け出したウイニングチケットがビワハヤヒデ以下の追撃を封じ勝利した。チャンプは離された9着に終わったものの現時点での力は出し切れたように思えた。

淀の3000m菊花賞

秋になりチャンプは京都新聞杯で6着に敗れたのち、菊花賞に出走してきた。この菊花賞では日本ダービー馬ウイニングチケット、未だ無冠のビワハヤヒデが人気を分けていた。菊花賞では、関東馬がここ何年か連続で連対しているデータを見付けて、私はビワハヤヒデから関東馬ロイスアンドロイス、ステージチャンプ、マイネルリマークの馬券を買っていた。

レースはビワハヤヒデが直線ライバルたちとの差を広げていって、興味は2着争いに絞られていた。5馬身後方での2着争いはウイニングチケットとチャンプが戦っていた。チャンプがウイニングチケットをかわして2着に入る。チャンプ9番人気の激走だった。やはり血がなせる業なのであろうか、父リアルシャダイの長距離での強さと母である名牝ダイナアクトレスの根性をも誇示した1戦でもあった。

イマイチ君と呼ばれ始めた。

菊花賞を2着したチャンプは金杯-AJCC-目黒記念と3戦連続で1番人気に推されことごとく人気を裏切り続けた。おそらくこの3戦がすべて1番人気に支持されながらあと一歩の所で敗れてしまったのがイマイチ君になってしまったのだと私は考えている。

重賞制覇へ向けて

ナイスネイチャの跡継ぎといわれたりして、イマイチ君になってしまった日経賞では菊花賞、天皇賞(春)のG1を2勝しているライスシャワーとの対戦。チャンプは今回は4番人気と支持を落としていた。

レースは直線先に抜け出したライスシャワーにじりじりと伸びてくるチャンプ。必死にチャンプを押す岡部騎手、抜かせまいと踏ん張るライスシャワー。ゴール板では2頭が並んでのゴールだったが、わずかに「ハナ」の差でチャンプが差しきりようやくようやくの重賞制覇を成し遂げた。まさに人気落ちに反発するかのような重賞初制覇のドラマだった。

G1の舞台

その後天皇賞(春)では前年の菊花賞で5馬身先でG1制覇を遂げたビワハヤヒデが圧倒的な1番人気に支持されていた。2番人気には、菊花賞こそ肺出血の影響からくる調整不足で大敗したものの目黒記念では、皐月賞を制した末脚がよみがえっていたナリタタイシンが支持されていた。チャンプはこれら2頭から離れての4番人気に推されていた。

レースでは、ほぼ無敵状態のビワハヤヒデが、ナリタタイシン以下の猛追を余裕で振り切り圧勝。チャンプは5着にはいるのが精一杯だった。

果敢に宝塚記念に挑戦するも、同い年の芦毛の王者ビワハヤヒデの前になすすべがなく、チャンプは8着に敗れる。

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